自作iPhoneアプリをAppStoreに登録申請した。
ネット上に先人の記録は多数あるのだが、実施日時が違うせいか異なっているところがちらほらとあった。
2011/6/28時点での手順は以下の通り。ちなみにXCodeは3.2.6。
1. 事前準備
アプリケーション自体を完成させるのは当然として、その他に以下の準備をしておく。
- Appleの参考文書を読む
- スクリーンショットをとっておく(XCodeのオーガナイザを使う)。フォーマットはJPEG、PNGなど※
- スクリーンショットを編集してステータスバー部分を除去する(Previewなり何なりを使う)。画像サイズが決められているので要注意(サイズは上記文書を参照)
- AppStore表示用の大アイコンを512×512ピクセルで作っておく。フォーマットはJPEG、PNGなど※
- サポートサイトを開設しておく(TwitterアカウントのURLでも良いとのコメントをどこかで見たことがある)
- アプリケーションの説明文を考えておく(Primary LanguageをEnglishにする場合は英文も)
- このアプリケーション固有のApp IDを未取得の場合、あらかじめ取得しておく(自分の場合は、実機へのインストール時に取得したので必要なかった)
※JPEGじゃないとダメと書いてあるサイトも多いが、現在は可能。Appleの文書に記載あり。
2. 配布用にアプリケーションを設定
既にやっているかもしれないが、XCodeで最終確認する。
Info.plistの以下の箇所を確認する。
- Localization native development regionが適切かどうか。日本限定の場合はJapanにする
- Bundle identifierの値が、iOS Provisioning Portalで取得したApp ID値と一致しているかを確認
- Icon filesに小アイコン、大アイコンがあることを確認
- Bundle nameにアプリケーション名が入っていることを確認
- Bundle display nameに、画面に表示したいアプリケーション名が入っていることを確認
- Bundle versionの値を確認
3. ディストリビューション用の証明書を取得、設定
- iOS Provisioning Centerにログインする
- 画面左側のメニュー(?)からCertificatesを実行
- Distributionタブを選択
- 既にCertificateが作られているので、ダウンロードする
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックする → 自動的にキーチェーンアクセスに登録される
- WWDR intermediate certificateは、実機へのインストールをした際に設定済みなので不要
- 画面右側に現れた「Request Certificate」ボタンを実行
4. Provisioning Profileの作成
- iOS Provisioning Portalで、画面左側のメニュー(?)からProvisioningを実行
- Distributionタブを選択
- 右上の「New Profile」を実行
- 「Distribution Method」は「App Store」を選択
- Profile Nameに適宜値を入れる(自分が識別できればなんでもいい)
- Certificatesにチェックを入れる
- App IDは、作成済みのものを選択
- 画面右下の「Submit」を実行
- 作成されたプロファイルをダウンロードする
- ダウンロードしたファイルをダブルクリックしてインストールする
5. XCodeでプロジェクトを設定
- 「プロジェクト」→「プロジェクト設定の編集」を実行し「構成」タブを選択
- Releaseを複製し、名前をDistributionにする
- 「ビルド」タブを選択し、「構成」プルダウンでDistributionを選択
- コード署名ID→Any iOSの値として、iPhone Distributionを選択
- iOS Deployment Targetで、ターゲットとするOSバージョンを設定
6. ディストリビューション用にビルド
- XCode画面左上の「概要」プルダウンで「Device」と「Distribution」を選択
- 「ビルド」メニューから「すべてのターゲットをクリーニング」を実行し、一旦クリーンする
- 「ビルド」メニューから「ビルド」を実行
- プロジェクトフォルダの build の中にある Distribution-iphoneos に、アプリケーションができている。他のWebサイトでは拡張子appがついていることになっているが、パッと見ではついていない(が、実際にはついている)
- アプリケーションを圧縮してZIPにする
7. App Storeへの登録
- iOS Dev Center右側にあるリンクから、iTunes Connectに入る
- 画面右下あたりにあるManage Your Applicationから登録画面に入る
- 左上のAdd New Appを押す
- Primary Languageを選択する。今回のアプリケーションは日本語版のみだが、今後は英語版も作るかもしれないのでEnglishにしておく (…という他サイトの記述に沿ってEnglishを選択したのだが、果たしてこれで良かったのかどうか。サイトの説明を読んでいても、これで良さそうな気はしたのだが)
- Company Nameを入れる。これは芸名にしておく
- Continueを押す
- App Nameにアプリケーション名を入れる
- SKU Numberに製品番号を入れる(勝手に決める)
- Bundle IDを選択する
- Continueを押す
- Arailability Dateは、今日の日付にする
- Price Tier(要するに販売価格)は、お好みで選ぶ。今回は無料アプリケーションなのでFreeにする
- Discount for Educational Institutionsは、無料なら関係ないのでオフにする
- Continueを押す
- Version Numberには、XCodeでの設定値と同じ値を入れる
- Descriptionにアプリケーションの説明を入れる
- Primary Category, Secondary Categoryを選ぶ
- Keywordsに何か入れておく
- Copyrightに何か入れておく
- Contact Email Addressに自分の連絡先を入れる(非公開)
- Support URLにサポートサイトのURLを入れる
- Ratingは、全部Noneにする
- アイコンファイルをアップロードする
- スクリーンショットをアップロードする
- Saveを押す
ここで画面が替わる。
- この画面の左下にあるView Detailsを押す
- 画面の右側にあるManage Localizationを押す
- 次の画面で、Add New Languageを押す
- Japaneseを選択する
- 英語版と同じく、各種情報を入力する
- Saveを押す
- Doneを押す
- Ready to Upload Binaryを押す
- Does your product contain encryption or does it use or access encryption from another source, e.g., iOS or Mac OS X? と聞かれるので、Noを選択する
- Saveを押す
You are now ready to upload… とかいう画面になる。Webからアップロードかと思ったらそうではなく、これで終わってしまう。アップロードは、Application Loaderという別ツールで実施する。
8. アップロード
- /Developer/Applications/Utilities/Application Loader.app を実行する
- Nextを押す
- Apple IDとpasswordを入れてログインする
- アップロード対象のアプリケーションを選択する
- iOS4でテストしたか?とか聞かれるので、はいと答える
- ファイル選択ダイアログを起動し、圧縮したzipファイルを選択する
- Sendを押す
- アップロードが始まる。色々チェックしているらしく時間がかかる
- アップロード完了。Nextを押す
- Thank You.画面になる。Doneで終了
- Appleから、ステータスがWaiting For Reviewになった、とかいうメールが来る
ここまでで、所要時間は何と4時間。初めての作業で、かつ記録をとりながらとは言え、ちょっとかかりすぎ。
ところで、過去の先人の記録によれば、言語を選べるっていう話だったんだけど、そんな画面は無かった。もしかして、USのApp Storeにも公開されてしまうのか? まあ日本語表記で困るのは俺じゃないから別にいいけど・・・
参考にしたサイト
http://tomorrow4u.wiki2.jp/archives/418
http://gihyo.jp/dev/serial/01/iphone/0010?page=1